古物商許可の申請では、「必要書類を揃えること」以上に申請書の書き方そのものが重要です。形式的な誤りや記載内容の不備があると、補正指示や審査の長期化、場合によっては不許可につながることもあります。 本記事では、古物商許可申請書の各記載欄について、何を書けばよいのか、どのように書くと安全かを、行政書士の実務視点で詳しく解説します。
1.古物商許可申請書とは
古物商許可申請書は、古物営業法第4条に基づき、営業所所在地を管轄する警察署を経由して、都道府県公安委員会へ提出する書類です。 個人・法人で様式自体は共通ですが、記載内容や添付書類、警察署で確認されるポイントには違いがあります。申請者の形態に応じた正確な記載が求められます。
2.申請書作成時の基本ルール(重要)
- 黒インクまたは黒ボールペンで記載
- 修正液・修正テープは使用しない
- 訂正は二重線 ※申請前に書き間違いをした場合は、なるべく新しい用紙に書き直しましょう
- 略称や通称のみの記載は不可
これらは形式面ですが、警察署の実務では非常に重視されるポイントです。
3.申請書の具体的な書き方(項目別解説)
(1)申請者の氏名・名称
個人の場合
住民票に記載されているとおりの氏名を、フリガナ含めて正確に記載します。略字や通称は使用できません。
法人の場合
登記事項証明書に記載された正式な法人名を記載します。「株式会社」を「(株)」と省略することはできません。 ここでの表記不一致は、ほぼ確実に補正対象となります。
(2)住所・本店所在地
個人の場合は住民票、法人の場合は登記事項証明書の記載と完全に一致させます。 丁目・番地・号、建物名、部屋番号まで省略せずに記載してください。 例: 東京都新宿区西新宿一丁目1番1号 ○○ビル101号
(3)営業所の所在地
古物営業を実際に行う場所を記載します。インターネット取引のみの場合でも、営業所の記載は必須です。
- 自宅兼営業所でも可
- 賃貸物件の場合、用途制限や使用承諾の確認が必要なケースあり ※以前にくらべて緩和されましたが、賃貸借契約書のコピー添付を求められることが多いです。
所在地の記載は、賃貸契約書・住民票・登記簿と整合させることが重要です。
(4)営業所の名称
古物営業所の店名になります。他社に商標登録された店名などを記載してしまうと、後から問題となる可能性があるため、事前に確認しましょう。
(5)取り扱う古物の区分
古物商許可では、取り扱う古物の区分を選択します。申請用紙に表示があるので、取り扱う古物に丸印を付けます。「主に取り扱う古物」を1つだけ選び、主ではないけれども「その他取り扱う古物」を複数選ぶことができます。
- 美術品類
- 衣類
- 時計・宝飾品類
- 機械工具類
- 自動車
- 自動二輪車
- 書籍
- 金券類 など
実務上は、将来的に扱う可能性のある区分も含めて選択しておくことが一般的です。後から追加する場合は変更届が必要になります。
(6)インターネット販売を行うか
申請書に「電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供する方法を用いるかどうかの別」という長い名称の項目があります。これは何かというと、「インターネットを使用して販売するか否か」です。 インターネットを使用する場合は「1.用いる」に丸印をつけてその下にURLを記載しましょう。 なお、インターネット販売を行う場合は、URLの使用証明書を添付する必要があります。Amazonなどを使用する場合はアカウントページのスクリーンショットなどを添付する必要があります。添付書類については担当警察官の指示に従ってください。
(7)管理者の選任
古物営業法では、営業所ごとに管理者の選任が義務付けられています。 管理者は、常勤性があり、営業を実質的に管理できる立場の人物でなければなりません。
- 個人営業:申請者本人が管理者となるのが一般的
- 法人営業:代表者または従業員
(8)管理者の住所・氏名
管理者本人の住民票と完全に一致する内容を記載します。営業所から著しく離れている場合、実態確認が厳しくなります。例えば営業所は東京にあるけれども、住民票の住所が北海道の場合などです。 いわゆる「名ばかり管理者」は認められません。
(9)欠格事由に関する誓約
申請書には、欠格事由に該当しないことを誓約する欄があります。 主な欠格事由には以下があります。
- 一定の犯罪歴がある者(執行終了後5年未満等)
- 暴力団関係者
- 許可取消し後5年を経過していない者
- 破産して復権を得ていない者 など
虚偽の申告は不許可・取消の原因となります。
(10)申請日の記載
申請日は警察署へ提出する日を記載します。署名は個人は本人、法人は法人名および代表者名で行います。日付は空欄のまま警察署窓口へ提出し、内容に問題が無ければ日付を記入しましょう。
4.よくある補正・不許可リスク
- 住民票・登記簿との表記不一致
- 営業所の実態が確認できない
- 管理者の常勤性が認められない
- インターネット取引をする場合、添付書類の漏れ
これらは警察署で特に厳しく確認されるポイントです。
5.行政書士に依頼するメリット
- 申請書の記載内容チェック
- 管轄警察署ごとの実務対応
- 補正リスクの事前回避
- 申請後の警察対応フォロー
特に法人申請やネット販売を行う場合、専門家の関与によって許可取得までのスムーズさが大きく変わります。
6.まとめ
古物商許可申請書は、単なる形式書類ではなく、営業実態と法令適合性を示す重要な書面です。 曖昧な記載や想定ベースの記載は避け、事実に基づいて正確に作成することが、スムーズな許可取得への近道となります。 不安がある場合は、早い段階で専門家に相談することをおすすめします。
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